確かにふくろうの顔に見えますね。左下には、くちばしのようなものも...
背景にも沢山の銀河が見えています。画像左側のにある形の変わった銀河は、PGC34279です。右にある二つが、PGC2490291とPGC2490640。左のPGC34279は、強拡大で撮影できたらきっと面白いでしょうね。
この惑星状星雲、細かな模様がありません。これくらい大きな惑星状星雲だと、望遠鏡の解像度的には、もっと詳細な部分が見えてくるはずです。 実際に細かなパターンが無いのだと思います。
放出されたガスが、すでに広がりきっているのでしょう。時間が経ち、均質な濃度になりつつあるのだと思います。「惑星状星雲の老年期」なのかもしれません。変な言い方ですが...
この星雲、2つのトーラスがくっついた形をしているのではないかと言われています。輪郭部分の濃度変化を見ると、この広がるガスの内部はスカスカのようにも見えます。これらの手がかりから、その3次元CG動画を作ってみました。
はじめに断っておきますが、この形状には、なんら実証的根拠はありません。ただ、同じ様な見え方をするように、いろいろと形を調整していった結果です。まあ、このようなアプローチもひとつの検証方法といえるのかな?
まず下のムービーを再生してみてください。
まず確かなのは、2つの部分に分かれていること。そしてそれが手前と奥にあること。それは写真画像からハッキリとわかります。2つの球体が重なっているように見えます。後は、ふくろうの眼ですね。いろいろな資料には「シリンダートーラスで、その末端が開いている」とあります。それはどんな形状? 言葉では簡単に言うけど、絵に描けよって感じですよね(笑)。トーラスは、そのまま理解するとドーナツ状になりますが、それではふくろう星雲の模様にはなりませんでした。そこで球根のような形状にし、そしてその茎の部分が開いている形にしました。その結果、実物に近いこのような見え方になりました。なかなか似てますよね。
この眼を作っているおちょぼ口の部分ですが、その部分がかなり手前と奥に伸びていないと2つの眼が離れてくれません。もしかしたら、もっと伸びているのかもしれない。このあたりがこの結果を導くキモです。そして微妙にねじれている必要があります。手前と奥でちょうど反対方向にねじれているのがわかるでしょうか。2つの球体から直線的におちょぼ口が真っすぐに伸びていると、ふくろう星雲の眼は、ほとんどくっついてしまいます。こういう検証方法も面白いですね。
ほんと、もし、そこまで飛んで行けたなら、横から見てみたいです(笑)。
今回は、新しい試みとして3DCGを使った動画を作ってみました。3Dのモデルを作りながら本物に似せていく作業はとても興味深いものでした。「えっ、こういう風にするとこんな風に見えるのか」という発見がありました。実は、以前から天体、特に星雲を3DCGで表現したいと思っていました。それはそこに行ってみたいという欲望からです。そこに行ったらどんな光景が待っているだろう。これを超リアルに表現してみたい。いつか実現したい夢です。
ふくろう星雲の色が私のフィルターだとこのようなブルグリーンになります。他の方の作品を見ると水色になっているものもあり、これもフィルターの特性の違いなのでしょうね。
「more large size」ボタンで見ることができる画像は、STL-11000Mの全視野のものです。4隅の星像をみていただくと、歪んでいるのがわかると思います。コリメーションの追い込みが出来ていない証拠ですね。フィールドフラッターレンズを導入してからは、完全ではありませんが、こんなに大きな星像の流れは無いはずなので...。
シーイングの良くない画像では、この程度のズレだと周辺画像の悪化はわかりません。シーイングがある程度良い場合に、違いがハッキリしてきます。
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