眼で確かめる大切さ
天文台内部と望遠鏡に同架する形で監視用のビデオカメラを設置しています。やはりなんらかの形で「視覚」が得られることは必要です。心理的にもとても大切です。
望遠鏡同架カメラ
白黒ですが、感度の高い蓄積型カメラWATECのTGV-Mを使っています。同架しているので、望遠鏡の向いている方向を常に見ることが出来ます。動作状況の確認はもちろんですが、視野方向の雲量確認のために使っています。
クラウドセンサーで得られる雲量は、ほぼ天頂付近の雲を捕らえるので、望遠鏡を向けた方向の雲量は正確にはわかりません。望遠鏡にクラウドセンサーの載せてしまうという荒技(笑)も考えられますが、シャッターの開く大きさから考えて、正確な雲量を得ることは出来ないでしょう。クラウドセンサーのセンサー角は80度あるからです。
TGV-Mは、蓄積フレーム数を変えることによって、感度を変えられますが、夜間の星空に合わせると、薄明時などは、画面がサチってしまい、まったく見えなくなります。逆に薄明時に合わせると、星がまったく見えません。この設定は付属のコントローラーのダイヤルでおこなうしか無く、そこがとても不便です。USBでコンピューターからコントロール出来れば便利だったのですが...
ドーム内監視カメラ
こちらは、カラーカメラを使っています。
ドームを閉め終わったか、きちんと開いているか等を確認します。本当は確認する必要はないのですが、やはり確認しています。特に撮影が終わった後は、ドームがきちんと閉まっているかをこのカメラで目視します。
以前、CCDカメラが突然動かなくなったことがありました。CCDカメラの電源を落として、また入れてみたり、コンピューターをリセットしてみたりしましたが、いっこうに回復しませんでした。そこで、このカメラでドーム内を見てみると...なんとカメラの電源ケーブルが外れていました(笑)。こういうこともあるので、必需品ですね。