FAQ
よく聞かれる質問をまとめてみました。

   
Q 変換したメッシュをDXFファイルで出力し、それをAutoCadで読み込むと何も表示されません。これは、データがおかしいのでしょうか?
A


MAXのDXF出力プラグインにポリゴン数の制限があるためです。

DXFの出力プラグインは、ポリゴン数が6万5千ポリゴンを超えるあたりから、出力ができなくなるようです。 それより少ないポリゴンで試してみると正常に画面に現れます。

MAXからAutoCadへのデータの受け渡しには、DXF以外に、DWG、3DSなどの フォーマットがありますが、これらにも同じように制限があるようです。 よって、メッシュデータを分割してAutoCadに持っていくことが現実的な回避策だと思います。


Q 御蔵島の周りの海が一部おかしいのですが。
A 国土地理院のデータ自体にあやまりがあるためです。

「数値地図50mメッシュU」に入っているファイル503965.mem(御蔵島の東側)の海のデータが、部分的に海抜0mになっています。数値地図のフォーマットでは海は-9999になっていなければならないのですが、0になってしまっているのです。よって、海の高さを低くしてもそこの部分だけ低くなりません。これは国土地理院側のミスですので、変換後に手作業で直すしかありません。他の区域にもいくつか同様なミスがあるようです。

Q 別々に変換したファイルのメッシュ間に隙間が空いてしまいます。回避する方法はありますか?
A


「50、250mの境界にあわせる」チェックボックスを選択して変換を行ってください。

数値地図がグリッド中心の標高を持っているためにおこります。これを回避するためには、「50、250mの境界にあわせる」チェックボックスを選択して変換を行ってください。最外の頂点位置がXY方向に拡張されて正確なメッシュサイズになります。

ただし、これも完璧な機能ではなく、Z(高さ)方向に関しては、隙間があきます。この問題が起きないように変換するには、常に隣り合うメッシュのデータを参照し、その頂点の高さとの中間点を使わなければならなくなります。今回のVer1.5ではここまでの補完計算はしていません。どちらにしてもこのままでは、スムーズシェーディングを行うとメッシュの境界で、切れ目が見えてしまいます。その為、完全なメッシュにするためにはすべてを1つのオブジェクトにする連結操作の必要があります。また、この連結操作をうまく行うと、高さ方向の補完も一度にできます。
まず、連結したいメッシュオブジェクトをアタッチし、同じオブジェクトにします。 そして、連結の "範囲"パラメーターに1グリッドサイズ以下の値を入れてください。そうしてから連結ボタンを押すと、高さ方向の中間点で連結が行われます。これは、「高さ方向の距離が1グリッドの距離よりも小さい」ということを前提に考えていますので、もし、「50mの距離で50mの段差があるような地形」などの場合は、この方法ではうまくいきません。しかし、大方の地形において、この方法で問題は起きないようです。


Q
読みとりを実行すると、地形は表示されるのですが暗く
なってしまって、うまく光があたりません。
Q 読みとった地形に対して視点(カメラ)位置や、地形自身の位置を変更できません。

A
マスタースケール値を「1mを1」としてください。

MAXをデフォルトの設定で使うと1mmを1とする単位スケールになっています。このまま地図の読み取りを実行すると、変換された地図はものすごく巨大なものになってしまいます。このため、ビューポートでのシェーディング表示がうまく表示されないことがあるようです。レンダリングも同様で、デフォルトのライトでは暗くレンダリングされてしまいます。 オブジェクトやカメラ位置を変えられないのもこの為で、動いてはいるのですが、対象があまりにも巨大なために、動いていないように見えてしまいます。 これらの問題を解決する為には「ファイルメニュー」から「基本設定」を選び、単位スケール値を「1mを1」としてください。ただし、日本全国を変換するような場合には、「1000mを1」とかもっと大きな単位にする必要があるかもしれません。そのあたりは変換する地形の大きさに応じて行ってください。

Q
50m数値地図の1区画のみを取り出す場合、できあがった地形オブジェクトの大きさが1辺10kmよりも小さくなっていますが、なぜですか?
A


正確には50mだけ小さくなっています。
これは標高データが50mグリッドの中心の値であるためです。


50m数値地図の一区画は、10km四方の正方形です。よって変換されたオブジェクトも1000x1000の正方形のはずです(「1mを1」単位スケールの場合)。しかし、実際には950x950の正方形になっていると思います。これは、数値地図の標高が50mメッシュの中央の高さを表しているためです。よって、一区画だけの場合、上下、左右端で25mづつ小さくなってしまいます。複数の区画を変換する場合は、区画間にもポリゴンを発生させますので、正確な長さになります。

これを回避するには、Ver1.5から付け加わった「50、250mの境界にあわせる」 スイッチを使い、補正をかけてください。


Q
国土地理院の「数値地図50mメッシュ(標高)」CD−ROMのデータは緯度(南北)方向で1.5秒、経度(東西)方向で2.25秒間隔のデータです。このことから「約50m間隔のデータ」ということが言えますが、実際には、緯度によって同じ1.5秒でも距離が変化するはずです。このあたりの正確な演算を行っているのですか?
A
「円錐図法補正」オプションスイッチをONにすれば補正されます。



「正距円錐図法」という投影方法を使って、補正をかけることができます。
「正距円錐図法」とは、日本全土を表示するのに歪みが少ない図法です。国土地理院の地図や衛星写真をマッピングとして張り込むときに修正が少なくてすみます。地球の半径を 6371.003685Kmの球体と設定し、標準緯線を北緯30°割線間隔を0とした接円錐図法によりました。円錐図法の特徴として緯度方向の長さは正確ですが、経度方向の誤差距離は標準緯線より緯度方向に離れれば離れるほど拡大します。 「変換補正なし」にした場合は、「正距円筒図法」に修正を加えたものです。