架台とドームのコントロール
架台とドームは、スカイグローブさんのNEWSというシステムでコントロールされています。I/Oを受け持つ基板とコントロールソフトウェアーがセットになって動作するものです。単品販売もされていますが、僕の場合は、中央光学さんの架台に組み込んだ形で購入しました。
NEWSは、EAL700というアプリケーションが右図のようなコントロールウィンドウを表示し、この操作によって架台とドームをコントロールします。Menuにあるように天体のデータベースも持ち、NEWS単体でターゲットを捕らえることも出来ます。
このシステムは、これ以外に2つのインターフェースを持っています。
① 仮想シリアルポート
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物理的には、コントロールソフト・EAL700が、RS232CでNEWSハードウェアー基板と通信しますが、入力用の仮想的な(ソフトウェアーで実現されたもの)シリアルポートを持っていて、MeadLX準拠のコマンドをエミュレートします。よって、MeadLXをRS232Cを通してドライブ出来るソフトウェアーならどんなソフトでもNEWSをコントロール出来ることになります。TheSkyでも、ステラナビゲーターでも、ASCOM準拠のMeadLX用ドライバーからでもコントロールすることが出来ます。
特にASCOM準拠のドライバーからアクセス出来ることは特筆すべきことで、ASCOMをサポートしているさまざまなソフトが使えることになり、MaxImDLや、FocusMAX、CCDAutopilot、ACPなど、海外の名だたるソフトがそのまま動作します。これは非常に素晴らしいことです。このおかげで、私は星居天文台をここまでコンピューターでコントロールすることが出来ました。
② タスク間通信
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Windowsのタスク間通信を使った方法で、他アプリケーションからNEWSをコントロールすることが出来るようになります。プログラミングが必要ですが、後述する自作アプリケーションは、すべてこの方法によってNEWSをコントロールしています。
コマンドトラブル
しかし、実際にはそのままではうまく動作しませんでした。MeadLXコマンドの解釈の違いで、ドライバーに微妙なコマンドの違いがありました。例を挙げると以下のようになります。
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・本来のコマンド :GR#
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・ASCOMからのコマンド #:GR#
コマンドの先頭に#がついていたのです。
これはスカイグローブの中西さんが見つけてくれました。そこで、EAL700のソフトウェアーを多少書き直してもらい、ASCOMからのコントロールが出来るようになりました。