外国では、ホイールギャラクシーと呼ばれているようです。確かにこの角度(下が北です)だったらクジラに見えなくもないですね。引き連れている伴銀河NGC4627は、さながら「子クジラ」でしょうか。
あきらかにNGC4627が通り過ぎたことによる変形が起きています。 かき回されたことから中心部ではスターバストもおこっているようです。コアを横切る暗黒帯をみると、その混乱の様子がよくわかりますね。 右上のちょっと飛び出している領域が その運動の手がかりを示しているような気がします。
この銀河、伴銀河の通過によってこの形になったと思っていたら、実は、すぐそばにある銀河、NGC4656も絡んでいたようです(この画像では右上方向になります)。NGC4656との間には水素ガスが連なっており、これはこの2つの銀河が接近(衝突?)して離れていった時に、お互いの星間ガスを引きずった跡と考えられています。このあたりには、星間ガスだけでなく、小さな銀河がいくつか見えます(PGC42772、PGC283210)。これらも接近した2つの銀河が残した足跡でしょうか。
最近ガイドエラーが起きています。原因はまだハッキリしませんが、もしかしたらシーイングか、雲が通り過ぎただけかもしれません。架台の補正量、AO−Lのバンプ動作開始パーセント、そのバンプ動作時間、いろいろ原因が考えられますが、現在、一番疑っているのが架台のガイド補正量です。架台納品当時から赤経、赤緯でガイド補正量が、等しくありません。しかも赤緯方向は、時々異常に大きく動くことがあります。これが一番あやしそうなんですが....はやく解決しないと。
最近の空はあまり透明度がよくありません。背景の黒は、普通30/255で調整しているのですが、それだとわずかにコントラストが落ちてしまいます。見た目で合わせると、28/255位になります。春の空の特徴ががこんなところからもわかります。
背景のノイズをフィルターで軽減すると、一見消えるんですが、ノイズのパターンが大きくなります。そこで彩度を上げると逆にひどいことに...。最後に画像を縮小するなら、細かなノイズのままにしておいた方が綺麗に消えてくれます。場合によっては、下手にノイズ軽減フィルターをかけない方が良いかもしれませんね。
この作品では、ノイズ軽減フィルターを使ってしまったので、最後に暗い部分だけのマスクを作り、そこだけ彩度を下げました。
PGC283210
PGC42772