銀河の写真というと、典型的にこの画像のような見え方を思い浮かべると思います。
「星々に彩られた銀河の姿」です。
しかし実際にはそうではありません。
ここに見えている全ての星は、私たち天の川銀河の中にあるもので、この銀河(NGC925)の手前にあります。
もし天の川銀河を抜けだし、そこから見たとしたら、この光景はどのように変わるでしょうか?
レタッチで星を消してみました。
おそらくこんな風に、暗黒の空間をバックに、青い腕をかすかに輝かせて浮かんでいるはずです。
背景にはボケた星が見えますが、これは星ではなく、さらに遠くの銀河。
銀河の中の光りの点は、一つの星ではなく、星団や、星雲の固まりが見えています。
一つ一つの星が認識出来ないほど、銀河は遙か遠くにあります。
しかしその向こうには、さらに巨大な、想像を絶する空間が口を開けています。
宇宙の広がりは、我々の認知力を遙かに超えた領域に存在しているのでしょうね。
星雲などの処理に比べ、非常に微細な構造を描き出すため、銀河は良い素材と研ぎ澄まされた処理が必要だと感じます。
コンポジットしたサブフレームのうち一枚にわずかなガイドエラーがあります。よく見ると輝星に小さな出っ張りがあります。