気が付くと、ライブも9名。
以前はちょっと仕事が入ると、すぐに赤点滅状態になってしまいましたが、最近はやっと余裕が出てきてます。
手前みそですが、うちのスタッフはとてもまじめ。何もなければ7時で帰っていいのですが、お互いを牽制しあっているのか、なかなか帰りません。社長が恐いというより、他の人が一生懸命やっている時に、帰りづらいということだと思います。先日、今年入った新人の伊東氏に聞いたら、「とても帰るなんてできません。」と言っていましたから...。そんな中、CG制作の技術は磨かれていくのでしょうか?皆それぞれ、いろいろなプレッシャーの中でチャレンジしているんですね。
ところで、あまり知られていませんが、実は僕もチャレンジを続けているのです。
僕のはちょっと変わっていて、「いかにCGを自分で作らずに満足するか?」。つまり、自分はCGソフトのオペレーションをせずに、ディレクターの立場として、かかわっていくことへのチャレンジです。CGを自分で作りたくて、この商売をやっている身としては、実はこの試みは身の切られる思い。自分でイメージを持っている場合は、自分で作った方が手っ取り早いですからね。それでも、手を出したくなるのを抑えてクリエートします。
では、何で、こんな不条理な挑戦をしているのか?
答えは明白で、その方がよりよいCGを作れるだろうと思うからです。先週のコラムにも似たようなことを書きましたが、物作りは、その方向性の決定が一番大事だと思います。その源流での決断が大事。つまり、僕はその源流での方向付けに、全力を集中し、実際の創作は、彼らにやってもらおうというのがその理由。もちろん方向付けから実際の制作まで自分ひとりでできれば、それはそれで理想的ですが、それが成り立つのはスケールの小さな仕事だけでしょう。しかし、会社を作った時点で、”堂々と世に問うような作品を作りたい”というのが目標だった訳ですから、この流れは必然なんですね。
人が一人でできる到達点には限界がある。
しかし、クリエイティビティは、一人の頭の中にあって、出てくるもの。
この相反する原理をうまく融合させているのが、世の中に普及している制作体制なんでしょうね。本当によく出来ていると思います。プロデューサーがいて、ディレクターがおり、アシスタントやデザイナーがいる。翻ってライブの体制を見てみると、今までは各個人それぞれの力量におまかせ...というやり方でした。会社として、制作する仕事が大掛かりなものに変わってきている現状を見ると、もうそれは通用しないんですね。
...前々から、この体制を変えるのにいろいろな考えをめぐらせ、いろいろな人と話をして来ましたが、どうやら期は熟したようです。
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