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 24week  2001/6/11 〜 6/16

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今週の仕事
6月11日(月)

午後、電通テックさんから電話。

テックさん:「Canonさんの仕事ですが、仕事取れましたよ!」
僕:
「えっ、ほんとですか!」

そうです。先々週から画像作りに取り組んでいたプレゼンの仕事がとれたのです。こちらがプレゼンに勝ったのです。 苦労した甲斐があったというもの。電話を切り、すぐに、このうれしい知らせを皆に告げました。もう最高。勝ったぞ!

 

 
6月13日(水)

今日は、ディスクリートの渡辺さんが来られました。
ディスクリートさんとは、キネティクスの時代からのお付き合い。うちが、3DStudioMAX用のプラグイン「数値地図インポーター」を開発したのがきっかけ。それ以来、MAXを貸してもらったり、いろいろお世話になってます。

話した内容は...秘密ですが、今後のディスクリートさんの戦略の一端を垣間見ました。そして、ディスクリートさんのホームページからうちへ、リンクを張ってくれるそうです。これでホームページを見てくれる人ももっと増えるかな?

いろいろ面白くなりそうです。

でも、一番びっくりしたのは、渡辺さんが昔、武藤工業さんにいたこと。僕が書いたコラムページ「あの日のCG」に詳しいことは書いてありますが、CG黎明期のころ、武藤さんとは、いろいろお付き合いがありました。僕と、渡辺さんは、年齢もほぼ一緒だし、どっかで会ってたかもしれませんね。

 

15:00
ディスクリート・渡辺さん来社

 

6月16日(金)

昨年、パートナー契約を結んだCult3D開発元のCycore社からライセンス書が送られてきました。今年からキチンとこういうものを作ったんですね。立派な額に入れて5Fに飾りました。

こう見るとなかなか立派ですね。

 

 

 
6月17日(土)

今日は、前から計画していた自主作品「月の光」のロケ。
本当は、2週間前に行くはずだったのですが、自分が風邪をひいて、今日になってしまいました。

ロケ地は、自宅がある春日部。
ここが、僕の原作の舞台だからです。昔の話なので、今はいろいろ様がわりしてしまっていますが、土地の雰囲気をスタッフに見てもらう為に、とても大事なものだと思います。

先々週にも書きましたが、舞台となるのが、昭和40年台。だから、その時代の資料をいろいろ物色している最中です。親戚の中江さんにお願いして、今日は昔の農機具などを見せてもらうことにしました。

ここが、そのロケ地の中江さん。僕が子供の頃と比べると建物も変わってしまっています。昔は、田んぼの中の一軒屋だったのに、今はもう周りに建物がいっぱい。でも、東側は昔どおりの田んぼが広がり、その当時の面影を伝えてくれていました。



まっさきに、縁台でお茶をいただきました。それから、各人、思い思いに取材開始。

そこで、2時間ほど取材をした後、もう一箇所、目星をつけてあった場所へ移動。

皆さん、外便所って知ってますか?
昔、トイレは母屋とは別に、外にあったのです。今回の話でそれが登場するので、今日はそれを一番見たかった。


今はもう使っていない外トイレ

これです。こういう感じ。

そして、もう帰ろうとして、通りかかった場所に、外便所らしきものを発見。この見知らぬ家に飛び込みで取材をさせてもらいました。福田さん、ありがとうございました。


左:柱時計のコレクションにびっくり
中:福田さんが持っているのは蚕が繭になるときの枠。いろいろ説明してもらいました。

やはり、体験って大きいと思いますよ。いくら僕が絵コンテを書き、説明しても、今日ここにきて得た感覚には、遠く及ばない。 こういう経験をすることで、物作りのレベルは何倍にも膨らむハズです。


全員で記念撮影。下山田くんが居ませんが、彼は水泳練習中のターンで親指を骨折中。
この日は、通院の為、参加できませんでした。

こうして「作品を作る」という目的を持つと、日常生活をしている中で、作品に関連する些細なことが気になってくるんですよね。テレビを見ていても、その時代の風景が出ると気にするだろうし、町を歩いていても、瓦屋根が気になるだろうし、物作りには、そういう態度がとても大事。スタッフ皆が、そんな風になりつつあるのを見て、「この作品作りはもう半分は成功かな」と安心しています。

 

13:30
春日部駅に集合

 

 


3週間ほど前に、ShockWave3Dのセミナーに参加する予定と書いたと思いますが、今週、うちの下山田くんが参加して来ました。本当は僕自身も行きたかったのですが、いろいろ忙しく今回はパス。

さて、参加した彼に聞いた話と、マクロメディアのWebで公開されているサンプルを見る限りにおいては、ShockWave3Dは、「まだまだこれから成長する技術ではないか?」と思いました。仕様を見る限りにおいては、本当にその機能は盛りだくさん。また、そのライセンス制度に関しては、すばらしい転換だと思いますが、肝心の画像そのものがまだ熟していないという感じです。

ShockWave3Dの最大の美点は、そのビジネスモデルを”ソフト売り切り型”に変えたこと。つまり、ShockWave3Dを作るソフト”ディレクター”をお金を出して買ってもらい、それによって作られたコンテンツに関しては、「一切ライセンスフィーをとらない」ということです。今までのWeb3D技術が、ライセンスフィーをとる形をとっていたため、気軽にWeb3Dをホームページに使うということが出来ませんでした。それがShockWave3Dになると、まったく自由に使えるようになる訳で、この事だけでも、デファクトスタンダードになる可能性をもっています。

もう一つは、そのオーサリングをディレクターの”LINGO”にゆだねたこと。
これは、良い点でもありますが、悪い面も持っていて、制作するのには敷居の高い仕組みになってしまっています。しかし、長年LINGOをいじって来た僕らからすればこれは、願ったり叶ったりの世界で、ほんとに何でも出来そう。Cult3Dは、”JAVAScript”。Pulseは、”PulseScript”などの言語からアクセスできる仕組みを持ってはいますが、その実績はまだまだ。LINGOは、マクロメディアが10年以上もかけて育て上げたものですから、その信頼感は確固たるものがあります。

また、ソフトウェア-レンダリングだけでなく、OpenGL、DirectX8などをフルに使える仕様になっているため、リアルタイム表示能力にも期待が持てるところです。

加えて、ライブにとって大きいのは、3DStudioMAXとの結びつきが一番大きそうなこと。夏ごろに発売になる、リアルタイムダイナミクスプラグイン”リアクター”を、ShockWave3D上でも再現できるそうなので、そのあたりが、一番試してみたい部分です。現在でも、マクロメディアのハボックサンプルページにデモがあります。

さて、ということで、期待ばかりが膨らむShockWave3Dですが、まだ、その全容を正しく評価できる環境にありません。先日、ディレクター8.5のアップグレードを申し込みましたので、それが到着してからまたここに書きたいと思います。

 

ShockWave3D